コズモと言えば

# OKIMI 『コズモザカード〉
なんですかその虫型うちゅーじんw』

昔、学生時代にnamcoでロケーションのバイトをしてたことがあって、よくコズモギャングズワニワニパニックだとかワギャンだとかってエレメカの修理やってた事がありました*1。ホントに懐かしいな。

そのコズモギャングズ。光線銃シューティングのエレメカ*2ですね。
筐体奥の方から、コズモの手下共の人形が、自分の方にあるコンテナを盗みにやってくるので、光線銃で手下人形の口の中にある弱点(ここに光学センサーがある)を狙って撃つと、コミカルに『アレーーー!』と叫んで後ろにひっくり返って下がっていきます。コンテナを親玉の方まで持って帰られちゃったら負け、一定時間守りきれば勝ちってゲームです。
…で、あってるかな?>id:OKIMIP。
コズモの反則技。さすがに今更現役で稼動しているロケはないと思うので…w
用意するものは、ストロボ付きの使い捨てカメラ。
光線銃の引き金を引くのと同じタイミングで、カメラのストロボを焚きます。
とその瞬間、手下コズモがみな一斉に『アレーーー!』一網打尽です。
・・・よい子は決してマネしないでください。
ナムコエレメカって、学生時代に機械素人の自分の目から見ても、ホントよくできてました。
そんな自分が素人の腕で修理したことのある経験から言っても、メンテナンス性の良い構造をしていたり、部品のコストダウンや調達のし易さのためにありとあらゆる箇所に汎用的な部品を使っていたり。
例えば、ワニワニパニックのワニの「叩かれた」スイッチは、そんじょそこらのマウスのクリックボタンに使われている光学スイッチ。非接触式ですから耐久性は抜群のはずですが、製品の性質上あまりにも馬鹿ヂカラで叩かれるケースが多いもので、スイッチセンサとはほぼ無縁のところでの故障が多かった多かった。センサからの配線がぶっちぎれてたりとかね。
大声測定器「ワギャン」。備え付けのメガホンを手に、檻の中の怪獣ワギャン人形に向かって大声で叫ぶと、声の大きさによって違うコミカルな暴れ方をしてくたばります(声が小さいとくたばりません)。この怪獣人形の目が光る仕組みになっているんですが、この発光体に使われているのはなんとタミヤ田宮模型)製の工作キット製品の、フラッシュキット。だから、故障しても部品が街中で簡単に手に入りますし、小学生のお小遣いで買えるような製品ですからコストも安い。これなら故障しても、都市部のロケーションだったらわざわざ本部や物流に連絡して部品の取り寄せに3〜10日待つまでもなく、バイトに「ちょっとその辺のホビー屋迄ひとっ走りして買って来い!」でそ当日中に修理できるわけです。
ロケーションの機械は、故障してたら稼ぎになりません。設置スペース分の場所代*3や光熱費を浪費しているだけになってしまいます。だから稼動率を維持するために、なるべく故障しないよう、故障してもすぐ直せるように、よく考えられています。他社の製品だってもちろんそうでしょうが、自分が経験したナムコエレメカは、本当にそれがわかりやすく作られていました。

*1:それでワニワニの構造を理解してコツをつかんで、以後ワンダーエッグの景品もらえるワニワニではほぼ無敵でしたw

*2:ゲームセンターにおかれるゲームは、当時大別して4種類に分けられていたと思います。
一つはビデオゲームで、表示画面(主にCRT、最近はLCDも増えてきた)にレバーやボタンなどといった入力デバイスを備えた汎用の筐体に、ゲーム基板というソフトウェアを入れて供用する、いわゆる「狭義のアーケードゲーム」。基板と筐体との配線はJAMMAという業界団体によって規格化されています。
二つ目がエレメカで、CRTのようなCG画面を原則として持たず、機械仕掛けの動く要素を持ったゲーム機で筐体に汎用性はなくハードウェア=ゲームって構造で、もぐら叩きだとか、パンチングマシンだとか、子供向けのちょっとしたピンボールみたいなのとか、ミニボウリングだとか、今回のコズモギャングズだとかが属するジャンルです。
三つ目はメダルゲーム、四つ目はプライズマシン、といった感じだったはずです。
ハングオンアフターバーナーメタルホークリッジレーサーみたいな大型筐体物のビデオゲームは、専用ハードウェアですがエレメカには含めません。
逆に、最近のキッズ向けのもぐら叩きゲームでアンパンマンの奴なんかは、機械仕掛けを持たず、平面CRT上に表示されるバイキンマンだとかを叩くようになっているので、本質的には全くエレメカとは呼べるような代物ではありませんが、ビデオゲームには含めずエレメカに分類されます。

*3:家賃の坪単価