kwsk。

まぁ、1泊2日で温泉旅行に呼ばれたわけです。
面子は親父お袋弟に自分mamaちびの6人。行先は御殿場高原ビールこと時之栖ってことで、去年も行ったところです。通算3回目。
でもって2日目。朝食をバイキングで摂って、GKBのレストラン「グランテーブル」のとこの土産物屋が10時に開くのを待ってチェックアウト。
売店でうちから持ってきたサイフォン(本場ドイツ製の再栓できる2リットルのガラス瓶。)に季節限定のデュンケル*1リフィル*2をお願いして、その場で買った土産物と一緒にクール宅急便で自宅に配送依頼(今晩つくはず)。でもって、もう一つの売店によってちょっと買い物して、1120時のシャトルバスで時之栖をあとに。御殿場駅についたのが1138時で、本来ここから別行動で別件の温泉旅行にハシゴする予定だった親父が目的地の箱根に行く1140時のバスをタッチの差で逃した*3
次のバスは30分後の1210発でどうやら親父殿の目的地に行くバスに乗り換えるポイントを通らないらしい・・んだけど少し先のバス停で乗り換えられることが判ったので、それで行く事に。
自分たちも箱根回って大湧谷でタマゴ食って行こうって事にしたので、同じバスで終点の芦ノ湖畔桃源台を目指すことに。
そこからロープウェイで大湧谷はすぐだ。…と思ったのが甘かった。
仙石原で乗り換えたかった親父殿、少し先の「ガラスの森」で下車。
してそれから約15分でついた桃源台、何か様子がおかしい。つーかロープウェイどこ??

大規模改修工事中で長期運休orz

熊田曜子に怒られそうです。
…いや、改修工事の予定があるとは知っていた。それがとっくに6月から始まっていたとは思わなかった。バカだ… il|||li ○| ̄|_ il|||li
とはいえ後戻りできないので、コースを海賊船で湖上遊覧に変更するか、代行バスで強行して大湧谷を目指すかの2つに1つ。
向こう岸の元箱根からのコースが未知の世界だったので、「1時間掛かる」のアナウンスを押して大湧谷ルートを強行することに。この先1時間もトイレが無いので、一旦ちびが嫌がるのを押してトイレに行かせて。自分も済ませてバスに乗車。
そしたらどうだ…姥子を過ぎた辺りから渋滞にハマって、人が歩くよりも遅い。自家用車の人の中にはマジで車にドライバー1人残して歩き出す人が続出している。…おいおい、まだこの先山道でまーだまだ距離がありますよ?正気ですか?とも思ったんだけど…。
まぁ、健脚な人ならそれが正解である。
この大渋滞の正体は、大湧谷パーキングの入場待ち行列。だーから本当に進まないったらアりゃしない。途中でけたたましい音を立てて、いい年こいた珍走団が追い抜いていった。暇つぶしに弟が905SH見せてくれと言い出したので、点けてはみたものの、ロクすっぽ電波が入らず、受信できたのは静岡第一テレビワンセグたった1局で、しかも度々紙芝居のように映像が止まる有様。番組は、TXN系列の「田舎に泊まろう」の週遅れ放送だったらしい。
飽き飽きした頃に車線が左に分かれて、道の中央が大渋滞、左の走行車線がガラガラで、ようやくまともなスピードで走り出した、と思った途端に終点大湧谷に到着。到着まで実に1時間半も掛かった。1時間なんて嘘つき…orz。
とりあえず、芦ノ湖桃源台を出発したのが1320時ぐらいって事でゆうに昼を回っていたのにも関わらず、渋滞のおかげで大湧谷についたのが14時目前の1348時。とっととたまごにありつきたい、って事で、硫黄臭い湯気の立ち上っている温泉茶屋の小屋がある方に続く遊歩道を、ちびの手ぇ引いてレッツゴー。この小屋、標高1056mだとか書いてあったっけ。ちょっくら写真撮って、みんなで卵食べて、そんなんじゃお腹が満たされるわけでもないだろうけど、またどこかでまともに食事しなきゃいけないから強羅か湯本か小田原に移動すべきだろ、って事に。
この黒たまご、俗に言う「温泉たまご」とは随分違う。
半熟のポーチドエッグではなく、ガチガチの固ゆで。卵の殻が温泉の成分によって黒く変色しているのが特徴。
噴煙地の遊歩道内にある茶屋ではアツアツのを6個入りの袋で売ってる。パーキングの土産物屋の方ではバラ売りもしている。
「1個食べると寿命が7年延びる」というキャッチフレーズがついているが、科学的根拠は全く無い。でも、そう思って食べたほうがおいしいのは「鰯の頭も信心から」ってこと。
ついでに、ここにも「ご当地キティ」で黒タマゴキティなるものがあるんだけど、全身被り物のくせにたらこキューピーと違ってちっともカワイくない。減点1。
そのタマゴ食べてパーキングまで引き返す辺りで、バスの中から少しずつ体調が悪化してきてたのがかなりしんどくなってきたので、みんなにはパーキング側の土産物屋で温泉饅頭とかにありついててもらうことにして、自分はトイレ直行。しばらく篭って、腹痛が沈静化してきたところで合流。
ここから先はようやくバスからサヨナラ、まともに時間の読める交通機関ばかりになる。
まず索道。日本語でロープウェイのこと。大湧谷から、ケーブルカーの発着している早雲山まで。当然の如く待ちなしで乗れた。しかもうちの家族5人で貸切。
このハコネロープウェイはこの区間だけ先に改修工事を受けて、強風に強いDLMフニテル式とかいう複式ロープウェイになっている。
一般的なロープウェイって、かご(「般器」って言うらしい)が1本*4のロープにぶら下がってるので、強風が吹くとぶらんぶらん揺れちゃって危ないからすぐ運休になりやすい。
この区間で採用された方式は、2本のロープが2mぐらい?の間隔で張られてて、かごはその2本の間に「U」の字型にまたがってぶら下がるようなイメージ。だもんで、同じだけ強い風が吹いても、旧来の1系統のロープに片手でぶら下がってるよりも、両手使って2系統のロープにぶら下がる方が振られにくい、ってこと。
今長期工事で運休してるところも、同じ方式に架け替えるんだそうな。
種発するとちび大興奮。「お〜ちる〜♪」…うちのちびはジェットコースターでもないのに、下り坂をくだる時でもこういって喜びます。おもしろいwww。
ものの数分で早雲山駅に到着。ああ、なんて時間掛かりすぎたんだろう…orz
早雲山駅(標高735m?だったっけ)からはこれまたケーブルカーで強羅まで、一直線にくだるコース。
通常20分に1本の割合で運転されてて、運良く5分ぐらいしか待たなかった。
例によって先頭ににかぶりついたので、運ちゃん*5はさぞかしギョッとしたに違いないwww
途中駅4つを経て、終点が麓の強羅駅(標高553m)。ここでまた箱根登山鉄道の電車に乗り換え。
やってきたのは3両編成のベルニナ号。確か小学生の頃に就役した電車だ。
既に行列ができてたので座れないだろうと思っていたら、お袋がここぞとばかりにオバチャンダッシュを決めて、1ボックスを確保してしまった。もう60越えてるってのに、オバチャンパワー恐るべし。おかげで終点の箱根湯本まで座れた。
箱根登山鉄道は、鐵ちゃん的にも興味深い路線。電車のくせに、普通鉄道では考えられない最大80パーミル*6なんて急勾配区間があり、カーブもきつい。スイッチバックも3箇所ある。滑り止めや騒音防止に水撒き器が装備されてて、途中の駅や信号場で止まっている間に給水することがあるのも特色のひとつ。箱根湯本駅なんかだと、職員がゴムホース持って給水している姿をホームから目撃できるほどw。
線路沿いに紫陽花が植えられていて、シーズンにはイベント列車も運転される。一度そんな時期に行ってみたいとは何度も思う。
箱根湯本駅(標高108メートル)で、もう一度乗換え。大湧谷から900m以上もくだってきたのか…。
ここから先は箱根登山鉄道の「登山電車」ではなく、見慣れた小田急の6両編成の電車になる。ついこの前のダイヤ改正で、小田原〜強羅の直通電車はなくなってしまって、箱根湯本で完全に分断されたダイヤになってしまった。
登山電車は、車庫に出入りするときだけしか箱根湯本以東を走ることは無いとのこと。
登山電車と小田急の電車とで車輪の幅が違うので、小田原と箱根湯本の間だけ特別に3本レール構造になってるのも珍しいし、そのせいで電車の車両とホームの段差とか間隔とかも違うのも特色なんだけど、利用者にすれば不便以外の何者でもない。こうして電車の種類が統一されたことで、今後は人にやさしい駅へと改良が進んでいくんだろうと思う。
小田原で下車。
箱根湯本の辺りで、曇り始めてきた事もあって薄暗くなり始めてたんだけど、小田原についた頃にはもうとっぷり日が沈んだ後。
ここで夕食の予定なんだけど、またお腹の具合が酷くなってきたので、先にご飯食べてるように言って自分だけ別行動で駅ビルのトイレに駆け込み。トイレの中は見事に圏外だったorz。しばらく篭って腹痛をやり過ごして、出てメールを受信したら、駅前の白木屋で食事してるって事で、後から合流。座敷の個室に陣取っていた。ちびは登山電車の中からおねんねだったんだけど、ここでもよく眠っていて起きなかった。
温かい汁物って事でおでんと湯豆腐の2つだけ注文して、とりあえずよく噛んで食べた。
小田原からはお袋と弟が横浜市内の実家に帰るので、始発の東海道線の東京行きに。
うちら3人だけ新幹線って方法もあったんだけど、一番近い時間の新幹線には慌ただしすぎて間に合わないかもしれないのと、その次だと六町まで帰り着く時間が普通に東海道線乗って帰るのと大差ないので、一緒に東海道線で帰ることにした。
さすがにバラけないと座れなかったが、途中で他の乗客が入れ替わり立ち替わりするときに一緒に座れた。
大船でお袋と弟が根岸線に乗り換えるので降りていった。ちびは本当によく寝ていた。終点東京まで乗って、山手線に乗り換えて秋葉原へ。ここでTXに乗り換えてもまだ寝ていて、六町で下車して地上に出る辺りでやっと起っきしたみたい。
すぐさま駅前のスーパーに駆け込んでトイレを済ませて、一人自転車だった自分だけ先に帰って車を取ってくる間に買い物しててもらうようにしたので、慌ただしくなったけど自宅へ1往復半。

ちびの夕飯は遅くなっちゃったけど、やっとこさ強行軍がおわっておやすみなさいできた。

*1:と言っても去年まではレギュラーの一つだった。個人的に一番好き。

*2:再詰販売。実際は瓶洗浄など面倒なので、新しいのを瓶代引いて売ってくれるイメージに近い。

*3:さらには、親父殿ときたら箱根行きのバスが駅の反対側の乙女口から出ることを知らなかったらしい

*4:っていうか何本か組みで1系統になってるのも含む

*5:いや正確には車掌なんだけど、一番前に座ってるからつい運ちゃんって言いたくなるんだよね。ケーブルカーには動力がついてないので、運転士って言うのは頂上駅でケーブルの機械操作してる人って事になるのだ。

*6:千分の80、1メートル行って8cm、100メートル行って8メートル登る急坂。1両の長さが18mの電車だと車両の前端と後端とで128cmもの高低差がある計算。普通の鉄道では蒸気機関車の時代12.5パーミル以上が急坂でそれ以上は坂道発進ができなくなるので、わざと駅をZの字状にジグザグのスイッチバックを行なう形に作って、平坦な加速線で勢いをつけてから登るようにしていたほど。普通にスピードを出して登れるのも25パーミルぐらいって言われていて、それ以上の急坂は坂道専用に補助機関車を追加して登り下りしていた。それでも40パーミルぐらいが限界で、急坂専用の特殊な装備を施した機関車でも今は配線になっている信越本線の横川〜軽井沢の66.7パーミルが本当に特別な例だった。箱根登山鉄道の電車は、それを上回る急坂を、特殊仕様の電車でもって登り下りしている。今は電車の性能が良くなってるので、地下鉄では40パーミルが当たり前、長野新幹線や後発の九州新幹線台湾新幹線ですら35パーミルを高速で難なく走るようになってしまった。