松田のマヨネーズは、マヨネーズだ!

究極のマヨネーズに、とハチミツを砂糖代わりに使った結果、農水省から「規格外。マヨネーズと呼んではダメ」と名称変更を余儀なくされていた「ドレッシング」が、この夏から晴れて「マヨネーズ」と呼べることになる。
 埼玉県神川町のマヨネーズ製造業松田優正さん(58)がつくる「松田のマヨネーズタイプ」。
 このほどあった農林物資規格調査会部会で、日本農林規格(JAS)のマヨネーズの原材料の定義にハチミツが追加されたためだ。改正理由は「消費者に良質な製品を提供する観点から」だった。8月の総会で正式決定する。
 名前を「○○タイプ」と変えざるを得なくなって5年。名前を変えても、搾り菜種油に平飼いの鶏の有精卵、純リンゴ酢といったこだわりの材料を使っていることが広まり、全国の自然食品の店を中心に「安全でうまい」と評判は上々。この間、3000人以上の消費者から反対署名も集まり、農水大臣に提出されていた。
 松田さんは「品質にこだわったホンモノなのにマヨネーズと呼ばせなかった法律なんておかしい。ようやく思いを果たせた」と胸をなで下ろした。

 TV番組『噂の東京マガジン』で取り上げられて知っていたこの問題。農水省から物言いが付いて以来苦節6年近くにもなるが、ようやく望まれていた形での解決を見ることになった。関係者の方々や熱心な支援者の皆さんの努力が実った結果だ。心から拍手を送りたい。
 ここで注目すべきところは、支援有志のHPに述べられていたこの一文。

◆6年の歳月
 このように、JAS規格のマヨネーズの原材料にハチミツを加えるだけに、6年の歳月が費やされたわけですが、農水省も仕事をしていました。
 松田さんの窮状を知った有志から始まった、松田マヨ運動の盛り上がりの中、農水省は、新聞、雑誌、テレビなどで俎上にのせられ、3000名を超える署名も提出(2003年5月8日)されては、座しているわけにもいかなくなります。しかし、2002年の部会の判断を重く受け止めなければならない立場上、早々に部会を開き前回の判断をくつがえすことはできません。農水省は、悩ましい立場に追い込まれたことと思います。
 03年10月より、農水省は、JAS規格及び品質表示基準の制定、見直しのあり方について検討を始め、05年8月に制定、見直しの基準を策定しました。
松田マヨ運動は、JAS制度全体の見直しを促したのです。
 農水省は、松田マヨ問題に真摯に向きあい、過去何十年かの無策のツケを払い、JASを立て直す仕事をしたと言ってもよいでしょう。

両者にGJ!!!!!